1月31日、NCCUの上部団体であるUAゼンセンの第5回中央委員会が大阪府立国際会議場で開催され、加盟労働組合から中央委員483名(NCCUから7名)、役員117名(NCCUから1名)、来賓、傍聴者などが出席しました。
松浦昭彦会長は、冒頭の挨拶で2017年の賃金闘争について次のように呼びかけました。
「格差是正も含め、人材への投資を怠れば、労働人口減少時代にあって有能な人材を確保することはできない。特にUAゼンセンとして強く意識しなければならないのは、私たちの産業業種の賃金水準の低さであり、社会水準に一歩でも二歩でも近づかなければ、私達が働く産業業種の将来に関わることになる。『私達は、自分達の賃金水準の低さを放置できないのだ』『だから要求し、勝ち取らねばならないのだ』との強い思いを共有したい。UAゼンセンの加盟企業の多くは経団連方針にはほとんど左右されず、マスコミの言う『官製春闘』などというものは当てはまらない。われわれ労働組合こそが賃上げを要求し、交渉し、獲得する唯一の主体である。今年は厳しい闘いだからこそ、UAゼンセン組織ならびに各加盟組合の真価が問われる闘いである」。
また、政府が進める働き方改革については次のように述べました。
「昨年末、政府が提示した『同一労働同一賃金ガイドライン案』は、内容に不満や疑問が残る部分もあるが、UAゼンセンがこれまで方針化してきたことと概ね合致しており、前進と言える。ただし、政府で検討しているのは、同一企業内・同一職場内の話であるのに対し、私達が本来求めてきたのは、企業を越えた産業レベル、あるいは産業の枠を越えたレベルで労働価値に見合う『同一価値労働 同一賃金』であることを補足したい。また、働き方改革と引き替えに、『高度プロフェッショナル制度』いわゆる『残業代ゼロ法案』を通す動きが出てくる懸念もある。制度導入時は年収1000万円以上が対象と言われているが、一旦導入してしまえば、基準年収の引き下げは難しいことではない。なんとしても阻止しなければならない。是は是、非は非として、一つひとつの政策にコミットし、連合や組織内議員と連携して必要な行動をとっていく」。
執行部より提案された「2017労働条件闘争方針」「UAゼンセン政治活動指針」など全4議案はいいずれも満場一致で可決。今中央委員会は、出席者全員によるガンバロー三唱で17時50分に閉会しました。