2月11日(土)、東京港区の友愛会館で第17回中央委員会を開催しました。
組合員を代表する中央委員、役員をはじめ、傍聴者、報道関係者等が出席し、2017労働条件交渉方針など2つの議案が可決しました。
【出席者】
中央委員52名(召集55名)、役員24名(召集25名)、傍聴者など
【議長団】
直井有紀(南関東総支部)、池方久史(中国・四国総支部)
■第1号議案「2017労働条件交渉方針」
■第2号議案「会計監査補充の手続きについて」
久保会長は、冒頭のあいさつで、景気の回復基調にあわせて全産業としては倒産件数や求人倍率の好転が見られるなか、依然として介護業界は厳しい状況に置かれている状況に触れ、「福祉分野は完全な売り手市場となっており、人材の奪い合いが起こっている」と指摘。一昨年に介護職員処遇改善加算が上乗せされ、また今回新たに月額10,000円相当の上乗せが実施されることについても、「介護は介護従事者全体で支えている事業。介護職員だけの処遇改善では不十分であり、不満が残る」とし、「介護職員とそれ以外の介護従事者との賃金水準の乖離、他産業の大手を中心とした賃上げ水準との乖離が課題」と述べました。そして「今年の賃上げを全力で進めると同時に、あらゆる方法を駆使して『処遇改善が人材確保の唯一の処方箋である』ことを内外に働きかけ、魅力ある介護業界に育てていきましょう」と呼びかけました。
(会長あいさつ全文は、本ページ下部のPDFでご覧になれます)
議長による中央委員会成立宣言ののち、2017年度の中間活動報告が行われ、一般報告、会計報告、会計監査報告が満場一致で承認されました。
また海外ボランタス活動報告として、神谷奈津子さん(東海総支部)が登壇。スリランカでのボランタス活動についての報告を行いました。
議案の審議では、第1号議案、第2号議案ともに満場一致で可決されました。
第1号議案 「2017労働条件交渉」
第2号議案 「会計監査補充の手続きについて」
今中央委員会で決議された「2017労働条件交渉方針」は以下の通りです。
【2017労働条件交渉方針】
1.賃金改善交渉
(1)水準要求
・月給制組合員:平均10,000円(格差是正分)以上
・時給制組合員:平均60円(格差是正分)以上
・年俸制組合員:平均160,000円(格差是正分×16カ月※)以上 ※年間一時金4カ月と考える
・介護事業に関連しない組合員:UAゼンセン総合サービス部門の要求方針に準じる
(2)制度要求
・定期昇給制度の導入
・扶養手当(家族手当)の導入
(3)介護職員処遇改善加算に関する統一要求
・介護職員処遇改善計画書策定に伴う要求
・介護職員処遇改善計画書の周知に関わる要求
・新加算取得に向けた要求
2.期末一時金交渉
(1)月給制組合員:年間4.0ヵ月(夏期・冬期別要求はそれぞれ2.0ヵ月)以上
(2)時給制組合員:原則、期別要求で2.0ヵ月以上
3.分会独自要求
各分会は、上記の統一要求とは別に、分会独自の課題を要求します。
最後に、今委員会を久保会長の力強い掛け声による「ガンバロー三唱」で締めくくりました。
また、中央委員会閉会後は、同日に「2017春季労働条件交渉推進セミナー」が開催され、直接交渉にあたる分会役員や総支部関係者などが出席。交渉のポイントや妥結・協定までの流れなどについて確認しました。
NCCUは2017労働条件交渉において、介護業界の賃金水準の向上と全産業平均賃金との格差是正を段階的に図るため、中央委員会での決議に沿って賃金引き上げを要求します。
(左)久保会長「『処遇改善が人材確保の唯一の処方箋である』ことを内外に働きかけ、魅力ある介護業界に育てていきましょう」
(右)ガンバロー三唱「組合員の幸せのため『2017労働条件交渉』団結してがんばろう!」
(左)海外ボランタス活動報告、神谷奈津子さん(東海総支部)
(右)北朝鮮による日本人拉致被害者家族を支援する社会貢献活動として「しおかぜサポーターグッズ」を販売しました