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第70回介護保険部会 「介護保険制度の見直しに関する意見(案)について」

2016年12月15日掲載

12月9日「第70回社会保障審議会介護保険部会」が、ベルサール半蔵門(東京 千代田区)で開催され、陶山顧問が出席しました。
資料はこちら

議題
1. 介護保険制度の見直しに関する意見(案)について
2. その他

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前回の「とりまとめに向けた議論」および、その後提出された各委員からの意見により「介護保険制度の見直しに関する意見(案)」が事務局より提示され、全体を通しての最終検討を行いました。

陶山顧問は、これまで中心として述べてきた「処遇の改善が唯一の人材確保の処方箋」との主張の集大成として次の発言を行いました。

<陶山顧問発言 要約>
「介護人材の確保」につきましては、「介護職員の処遇改善」について、だいぶ加筆いただけましたことに感謝申し上げます。

■「介護保険制度の見直しに関する意見(案)」への主な加筆部分
介護業界の魅力を高め、今後の介護職員の安定的な確保・定着を図るため、まずは競合する他産業等との賃金差を解消するという観点を踏まえて平成29年度介護報酬改定を実施するなど、介護職員に対する更なる処遇改善に引き続き取り組む。
その上で、厚労省の言う「まずは競合する他産業等」とはサービス業界を示しているとのことですが、マスコミを含め、様々な介護従事者の賃金比較は「全産業平均」を用いています。
私たちも以前よりこの「全産業平均」との賃金格差の是正を目指し、労働条件の改善に取り組んでいるところですが、「まずは(サービス業)」の先に「全産業平均」を視野に入れ格差是正に取り組んでいただくことを願いたいと思います。

最後に、処遇改善の対象として介護従事者ではなく「介護職員」に限定されていることについて申し上げます。
介護は介護従事者全体が支えている事業であり、介護職員だけの処遇改善でだけでは不十分であることは、介護給付費分科会で論点になっていることからも明らかだと考えます。

是非、介護保険制度の持続可能性の確保の観点からも「介護業界の魅力を高め、介護を支える人材」に重点を置き、介護従事者全体の処遇改善にスポットを当てていただけることを切に願い意見とさせていただきます。

<介護保険部会の終了>
今回の第70回の介護保険部会では、「介護保険制度の見直しに関する意見(案)」について、ほとんどの委員が意見表明を行い、その上で部会長から「『介護保険制度の見直しに関する意見(案)』については、大きな修正事項はなかったと判断し様々な意見、留意事項等は議事録に留める形いたします」との提案があり了承されました。

これを受け、同日、厚生労働省から「介護保険制度の見直しに関する意見」が正式に公表されました。資料はこちら

2月からスタートした介護保険部会も今回で16回を数えるに至りました。この「介護保険制度の見直しに関する意見」の内容は、来年の通常国会に提出される改正法案に反映され、審議を経て、2018年4月から施行される予定です。

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