7月29日、厚生労働省の「今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」の第4回会合が16時より開かれ、委員を務める河原四良会長が出席しました。厚労省は今回、2007年の法改正で導入された、実務経験者が介護福祉士国家試験を受験する際の新たな資格要件(600時間の養成課程の実施)などを3年程度延期する案を提示しました。
介護福祉士国家試験については、2007年の法改正によって、2012年度以降は実務経験3年以上に加えて6カ月以上(600時間程度)の研修が義務づけられました。しかし介護現場では、見直しを求める声が多く、河原会長もこれまでの議論の中で、「600時間もの研修は現実的ではない。働きながら学べる仕組みを構築すべきでは」などと主張してきました。
今回示された厚労省案について、河原会長は次のように発言しました。
「基本的な方向については、示された通りでおおむね良いと思う。また、介護人材養成の体系再編を検討するにあたり、処遇との関係を明確にする内容も盛り込んでいただいたことには感謝する」
介護人材の処遇に触れた内容については、異論を唱える委員も一部いましたが、河原会長の意見に賛同する委員も複数いました。
この日の会合では、「600時間課程」の実施延期のほか、養成施設卒業者への国家試験義務づけについても延期する案も示されました。
次回の会合は9月に開催される予定で、今後、600時間課程の見直しに向けた検討を進めた上で、年内までに最終的なとりまとめが行われるとのことです。
今回は、実務経験者への研修義務を延期する方針が示されました