5月23日・25日に参議院厚生労働委員会が開催され、かわいたかのり議員がNCCUへのヒアリングを基に「地域包括支援センターの機能強化」や「介護従事者の処遇」などについて次のように質疑を行いました。
「地域包括支援センターに義務付けられている自己評価と質の向上について、委託されているセンターの従事者からは『この上さらに質の向上まで丸投げされるのか』と懸念の声が上がっている」とのかわい議員の発言に対し、塩崎大臣は「委託センターが多いことは承知しているが、丸投げではなく、地域包括支援センターが保険者の出先機関として本来の機能を果たせているかを評価した上で必要な措置を取ることが今回の法案の目的」と回答をしました。
かわい議員は、「今示されている資料ではそれが読み取れない。厚労省には、今回の法改正にあたり、今の大臣の発言内容がきちんと現場に伝わるように指示して頂きたい」と求めました。
さらに、かわい議員は、介護従事者の収入が他産業に比べて低水準にあることを指摘し、厚労省担当者が「一因は、勤続年数の短さにあるのではないか」と回答しました。
この回答に対し、「勤続年数が短いのは人生設計が立たないからだ。『仕事は好きでも生活していけない』というのが現場の声。今すぐは無理でも、3年後、5年後、10年後に向けて処遇改善にどう取り組むのか、今から絵を描くことはできる」と強く意見しました。
塩崎大臣は、「処遇だけでなく、仕事の負担感の軽減なども含めて総合的な人材確保策を検討会で議論をしているところ。また、働き方の現状や構造がどうなのか把握しないといけない。医師の場合、1万6000人規模の調査回答を頂いたが、介護でも同じような調査をやりたい」と回答しました。
大臣の発言を受け、かわい議員は「私の出身組織にも6万5000人規模の介護従事者の組織があり、調査を行っている。私はそのデータをもとに発言している」と述べた上で質疑の最後に次のように求めました。
「一定の労働条件を保障するために今から取り組もうと言っているのです。この制度を将来にわたり維持するために、働く方の労働条件改善に取り組んでいただきたい」。
介護保険関連改正法案は参議院の審議を経て、今国会で成立の見通しです。
NCCUは介護従事者の声を国会に直接届けるため、今後もかわい議員との連携を強化します。
とりくみ Labor policy / Political action
かわい議員が法改正審議で国会質疑を行いました
2017年5月26日掲載