5月22日(土)、連合が主催する『医療・介護フェス2021 ~安心と信頼の医療と介護 中央集会~』が2年ぶりに開催されました。今回は、新型コロナウイルス感染防止のためYou Tubeとツイキャスを使ったWEB開催となり、連合傘下労組の医療・介護現場で働く組合員など約2,400人がライブ視聴しました。第2部のディスカッションでは、NCCUの松下聡子さん(政策部門・政策労働条件担当)が新型コロナウイルスで緊張感が続く介護現場からの報告を行いました。
開会にあたり神津里季生連合会長は、次のように挨拶しました。
「医療・介護の現場は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために細心の注意を払いながら業務を継続する一方で、医業収入等の低下による労働条件への悪影響が顕在化している。また、医療・介護従事者だけではなく、その家族までもが言われなき誹謗中傷を受けるなど、あってはならない問題が生じている。医療・介護の現場と全ての働く仲間の連携強化と処遇や労働条件改善に向けたアピールと、情報交換の場にしていきたい」。
続いて、『コロナに直面した医療・介護現場からの提言』をテーマに講演が行われました。講師の河北博文氏(社会医療法人河北医療財団理事長)は、コロナの最前線で闘う医療現場の医療機関相互による情報交換、行政との連携、地域との関わりについて講演しました。
その後、『コロナに直面した医療・介護現場からの提言』と題してディスカッションの場が設けられ、医療・介護の現場を担う立場から3名の報告が行われました。
松下聡子さんは、昨年NCCUが実施した新型コロナに関するアンケートの結果をもとに、「感染者や濃厚接触者が出た際の欠員による人手不足は非常に問題になっている。また、介護の仕事をしている人はコロナに罹りやすいのではないかなどといった風評被害により退職した職員も多くいる」と報告。
さらに、「コロナ禍でも安心してサービスを提供し続けるためには、衛生用品の確保はもちろん、アクリル板設置やゾーニング等の整備、リモート面会や会議などの環境整備も必要。メンタル面でのフォローも非常に重要である。昨年行ったアンケート結果では、コロナの影響でメンタル面に不安を感じていると回答した割合は97.1%だった。ぜひ、国、自治体、法人にはメンタルヘルスについて積極的に取り組んでいただき、その内容を全ての職員に丁寧に伝える対応を望む」と介護業界のwithコロナについて提言しました。
リモートで発言する松下政策部門・政策労働条件担当