3月19日、かわいたかのり参議院議員(UAゼンセン組織内議員)は参議院予算委員会で、在宅系サービス従事者がワクチンを優先的に受けるためには他の職種にはない制約があることについて、田村厚労大臣に次のように質疑しました。
「在宅系サービスの方々が、ワクチンを優先接種するには、
①優先枠の対象とするかどうかを市町村が判断する
②介護事業所は市町村に対して「感染者や濃厚接触者にもサービスをする」という意思を表明する
③「感染者や濃厚接触者にサービスをする」という意思を示した職員に、事業所が接種に必要な証明書を発行する
という手続きが必要となっている。
実際、陽性だが病院に入院できない要介護者のお宅に行っている方々が、利用者の家の前で人目につかないように防護服をつけて、それで介護をしている。そのように真摯に向き合っている方々から、ここまでチェックしないと優先接種してもらえないことに『非常に複雑な思いがある』という声があがっているということを、ぜひ田村大臣にはご理解いただきたい。その上で、この運用の取り扱いについて見直しを行っていただきたい」。
これに対し、田村厚労大臣は「介護事業所は、ヘルパーの方々に対して、感染した利用者の自宅に無理に行けとは言えない。その中で、ご本人の意思を確認して『行ってもいい』という方に接種いただき行っていただく、という意味で、それほど難しい手続きではないと思う。逆に言うと、全員打ったら、本当は行きたくないのに行かされる、ということが起こると自由意思を阻害してしまう為、丁寧な対応をとらせていただいている」と回答しました。
かわい議員は、「医療従事者は『コロナ患者に接する可能性がある方』が優先接種の対象になっているが、在宅系サービス従事者は『利用者のお宅に行っていただける方』となっている」と指摘。「ここに差異が生じ、先に発言した『在宅系サービス従事者の複雑な思い』に繋がっている」とし、在宅系従事者に対するワクチン優先接種の見直しを強く訴えました。
NCCUは、今後も関係議員と積極的に意見交換しながら、組合員の皆さんが安心して働くことができる環境作りを推進していきます。