2月14日(土)、東京・港区の友愛会館でNCCU第15回中央委員会を開催。組合員を代表する中央委員51名(招集59名)、役員22名(招集22名)をはじめ、傍聴者、報道関係者等の出席のもと、2015年春季の労働条件交渉の要求項目などが決定しました。
陶山浩三会長は、冒頭のあいさつで、2015年度の介護報酬改定において本体報酬が大幅に引き下げられることになった状況に触れ、「介護職員処遇改善加算の充実を行う一方、本体報酬を大幅にカットするというのは、前代未聞の矛盾した対応。処遇改善に対する加算を拡充することは一定の評価ができるものの、こんな『離れ業』が果たしてうまくいくのか」と指摘。「大切なことは、労使が十分な交渉を通じて、今回の報酬改定を業務改革の機会と捉え、処遇改善加算の対象外職種も含めた組合員の処遇改善に反映していくこと。全産業平均との賃金格差を一刻も早く縮めるために、賃金体系の確立をめざす『制度要求』の浸透と、生活できる賃金の『水準要求』の実現を目指そう」と訴えました。
また、「介護労働者の政策実現を目指すとき、そして介護保険制度の保険者が地方自治体であることを考えるとき、地方選挙は私達にとって重要な意味を持つ」として今年の統一地方選挙の位置づけを再確認すると共に、「統一地方選挙の準備を来年の参議院選挙につなげ、私たちの代表『かわい たかのり』を再び国会へ送り出そう」と呼びかけました。
(会長あいさつ全文は、本ページ下部のPDFでご覧になれます)
議長による中央委員会成立宣言の後、2015年度中間活動報告が行われ、一般報告、会計報告、会計監査報告は満場一致で承認されました。
休憩後に審議された第1号議案、第2号議案、第3号議案は満場一致で可決。第4号議案も満場の拍手をもって可決されました。
第1号議案「2015春季労働条件交渉方針について」
第2号議案「2015年期末一時金の交渉方針について」
第3号議案「会計規則の改正について」
第4号議案「第18回統一地方選挙必勝決議」
今中央委員会の議決を受け、NCCUは2015春季労働条件交渉において、介護業界の賃金水準の向上と全産業平均賃金との格差是正を段階的に図るため、以下のとおりの賃金引き上げを要求します。
■月給制組合員:平均10,500円(格差是正分)以上
■時給制組合員:平均62円(格差是正分)以上
■年俸制組合員:平均168,000円(格差是正分×16カ月※)以上 ※年間一時金4カ月と考える
■介護事業に関連しない組合員:UAゼンセン総合サービス部門の要求方針に準じる
また、制度要求として、「定期昇給制度」のない法人には制度導入を、「扶養手当(家族手当)」のない法人には手当導入を、それぞれ要求。さらに、「介護職員処遇改善加算」に関する統一要求として、介護職員処遇改善加算計画書の策定と周知にかかわる要求を行うことも決定しました。
今委員会は陶山会長の掛け声による「ガンバロー三唱」の後、16時に閉会しました。
なお、翌15日にNCCU会議室で開催した「2015春季労働条件交渉セミナー」には、経営側との交渉にあたる分会長や総支部関係者などが出席。交渉のポイントや妥結・協定締結までの流れなどについて確認しました。
中央委員会と春季労働条件交渉セミナーを経て、春季労働条件交渉の取り組みは、分会毎に順次スタートします。
左・陶山会長「全産業平均との賃金格差を一刻も早く縮めるため、『制度要求』の浸透と『水準要求』の実現をめざそう」
中央・ガンバロー三唱「2015春季労働条件交渉に、NCCUの総力をあげて団結しよう!」
右・会場内では、北朝鮮による日本人拉致被害者家族を支援する社会貢献活動として、「しおかぜサポーターグッズ」を販売しました。
翌15日に開催された「春季労働条件交渉セミナー」では、分会長等が参加し交渉の流れなどについて確認しました。
NCCU第15回中央委員会 会長あいさつ.pdf