セミナー冒頭の挨拶では、兵庫支部植村敏子委員が「終末期のご利用者やご家族にどのように対応すれば良かったのだろうかと今でも時々思い返すことがあることから、今回のセミナーを企画しました。今日は、今後の業務に役立つヒントを一緒に学びましょう」と呼びかけました。
続いて、NCCU活動報告では近畿総支部林おりえ主任から、現在展開中の『介護報酬改定に向けた50万人署名』と7月28日に厚生労働大臣宛に提出した『介護報酬改定に係る要請書-介護人材確保のために-』について説明がありました。参加した組合員からは「とてもわかりやすい説明だった。署名の輪を広げなければいけないと思った」「署名に書いた個人情報が洩れないか不安でしたが、しっかり管理していることがわかって安心した」など感想をいただきました。
次に、オンラインセミナー「生き方・逝き方に寄りそう~スピリチュアルケアとは~」を行いました。
講師は、現役看護師で僧侶でもある、非営利一般社団法人「大慈学苑」代表玉置妙憂(たまおきみょうゆう)氏に依頼し、ケアする人の心の持ち方についてご講演いただきました。
前半はスピリチュアルペインについての説明を受けました。「皆さんは、ご利用者から死についての不安を相談されたことはありませんか?死に答えがあるものではない。そして、死について相談された人も心にダメージを受ける。このダメージは人として極めて正しい痛みです」と説明を受けると、多くの参加者が頷いて聞いている様子がうかがえました。
最後に、僧侶の視点で「この世は諸行無常であり、同じ形であり続けることができない」とお話があったあと「他人の為に尽くすためには、自分の心を満たすことが大切にしましょう」と自利と他利についての説明を受けて、講演が終了しました。
参加者からは「悲しみや苦しみを受け入れることはできなくてもずっと続くものではないことを知り、少し解放されました」「看取りケアのお話を想像していましたが、生きることの全てに通じるお話を聞き心が浄化されて、時に涙ぐみながら聞かせていただきました」と感想が寄せられました。
近畿総支部は今後も、組合員同士の交流や仲間づくりを目的としたイベントの開催や、日々の業務のヒントになるようなセミナーを企画・開催していきます。