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とりくみ Labor policy / Political action

新型コロナウイルス感染症対策 関係議員を通じさらなる対策を政府に要請

2020年4月15日掲載

NCCUは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、介護現場への対策を各関係議員を通じて政府に要請してきました。
その結果、介護現場へは厚生労働省から布製マスク等が届きはじめ、現場の混乱を抑止するための特別対応が講じられています。また、衛生用品の配布が行われた自治体もあります。
しかしその一方で、新たな問題も次々に発生しています。NCCUにも、介護現場の最前線で従事する組合員の皆さんから日々相談や要望が寄せられていますが、労使による解決が困難な問題が多く、国の政策による支援がより一層求められます。
そこでNCCUは、混乱を極める現場の問題について、関係議員を通じてさらなる政府の対策を要請することとしました。

要請内容は以下の3点です。

1. 衛生用品について
依然として、マスク、消毒液、防護服などの衛生用品が不足または枯渇しており、通常入手ルートでの確保が出来ない状況が改善されていません。政府から布製マスクが配布されていますが、「枚数が一人1枚のみで洗い替えがない」「布製マスクはウイルスを通してしまうので不安」「マスクが小さくて小顔の人しか使えない」「利用者のマスクを洗う作業が負担になる」との声があり、マスク不足の解決には至っていないのが現実です。
また、中国製マスクの流通が始まっていますが、価格が高騰しており手の届く価格ではありません(新型コロナウイルス発生前は1枚当たり6円程度で調達出来ていましたが、現在は50円以上)。需給バランスにより価格が上下する市場原理による影響とはいえ、日常消耗品として受用できる価格の限界を超えているのが実態です。
医療・介護・福祉従事者は、患者や高齢者・障碍者等と必然的に濃厚接触しなければならないにも関わらず、「感染するかも」「感染させるかも」という不安と闘いながら、日々仕事に従事しています。
したがって政府は、医療・介護・福祉従事者を最も高い優先順位で守るため、衛生用品の確保については、場当たり的な対応ではなく、就業者数860万人(総務省労働力調査2020.02医療・福祉)や使用頻度等を踏まえ科学的に必要量を算出したうえで、安定供給に向けた強力で有効的な措置を継続的に講じるべきと考えます。

2. 学童保育、保育園の利用自粛・受け入れ制限による影響について
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて、学童保育および保育園の利用自粛や受け入れを制限する自治体があり、その影響で、子供の預け先がないため仕事を休まざるを得なくなり、マンパワー不足となっている介護事業所が発生しています。
また、保育園の利用を制限している地域の中には、受け入れ対象を保護者が警察・医療関係者のみと限定しているケースがあり、介護・福祉従事者は対象外とされているとの報告もあります。
したがって政府は、すべての自治体に対し、学童保育、保育園において警察・医療関係者と同様に介護・福祉従事者についても優先的に受け入れる対象とするよう働きかけるべきと考えます。

3. 新型コロナウイルス感染症の労災認定について
介護従事者は、密室でのケア・浴室でのケア・唾液に触れる食事のケア・排泄ケアなど感染リスクが極めて高い業務を行っているため、自身が感染した場合の補償等についての不安の声が介護現場から多く届いています。
一方で、新型コロナウイルス感染症は労災認定されない、との真偽不明な情報が現場には流れているそうです。
したがって政府は、介護従事者が安心して働くことができるよう、新型コロナウイルスに感染した場合は、感染源の特定や集団感染の有無等を総合的に判断し積極的に労災認定するべきと考えます。

以上

■本件についてのお問い合わせ
日本介護クラフトユニオン 電話03(5730)9381(平日9:00~17:15)

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