この度日本介護クラフトユニオン(NCCU)は、労使関係のある法人との間で2015年に発足した「介護業界の労働環境向上を進める労使の会(以下 労使の会)」において『ご利用者・ご家族からのハラスメント防止に関する集団協定』を締結しました。
「労使の会」は、介護業界の労働環境向上を進めるための課題に労使で協同責任を負い、取り組み内容を集団協定化することを基本的な目的としており、今回の『ご利用者・ご家族からのハラスメント防止に関する集団協定』は、2016年の『ハラスメント防止に関する集団協定』、2017年の『ご利用者虐待防止に関する集団協定』に続く締結となります。
近年、ハラスメントの事案は大きな社会問題として社会的関心を高めています。
「労使の会」も職場でのハラスメントは労働環境を著しく悪化させる要因として着目し、2016年の『ハラスメント防止に関する集団協定』の締結以降、職場内の人間関係におけるハラスメント撲滅に向けた取り組みを開始しました。
一方で介護現場には、職場内で発生する上司や同僚によるハラスメント以外にも、サービスご利用者やご家族からのハラスメントが非常に高い割合で存在しています。
NCCUが昨年実施した「ご利用者・ご家族からのハラスメントに関するアンケート」では回答者の74.2%が何らかの被害を受け、一部には精神疾患に至る介護従事者がいることが明らかになりました。
こうした結果を受け、「労使の会」は現状を看過してはならないとの認識は労使共通であることを確認。介護従事者を守るために労使が一体となって取り組むことを決定し、この度の集団協定の締結に至りました。
2月26日、「労使の会」はこの『ご利用者・ご家族からのハラスメント防止に関する集団協定』の締結についての記者報告会を開催しました。
業界紙、一般紙、通信社などの報道関係者が集まる中、労使の会の「代表幹事」としてNCCUの久保芳信会長と(株)ケア21の依田平社長、「代表副幹事」としてNCCUの染川朗事務局長と麻生介護サービス(株)の栁倫明社長、「幹事」としてNCCUの村上久美子政策部門長が列席。組合側と法人側、それぞれの立場から集団協定締結に至った背景やハラスメント撲滅の必要性などについて述べました。
「労使の会」は今後、集団協定の内容に実効性をもたせる具体策の検討を進め、介護従事者が安心して長く働き続けられる職場環境の構築を目指します。
◆「ご利用者・ご家族からのハラスメントに関する集団協定」の内容、「締結法人一覧」は、本ページ下部のPDFをご覧ください。
※本件についてのお問い合わせ先
【労使の会 事務局】電話 03-5730-9381(日本介護クラフトユニオン内)担当:林