11月18日、「第2回介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会」が厚生労働省会議室で行われ、委員である村上久美子NCCU副事務局長が出席しました。
今回の検討会は、5つの関係者団体からのヒアリングが議題。ヒアリングとその後の意見交換を通して、これからの検討会における議論のポイントを探ることが、大きな目的でした。
この日、関係者団体として出席があったのは、
1.社会福祉法人 奉優会
キャリア段位制度に取り組み、アセッサー取得者とレベル認定者がいる
2.社会福祉法人 若竹大寿会
キャリア段位制度に取り組み、アセッサー取得者はいるが、レベル認定者はいない
3.一般社団法人 シルバーサービス振興会
キャリア段位制度の実施機関。公募によって選定されている
4.静岡県福祉長寿局介護保険課
キャリアパス制度の推進をはじめ、介護人材確保のための施策に取り組んでいる
5.地域密着型総合ケアセンター きたおおじ
年間研修計画やOJTチェックなど、新人育成と介護スキルの向上に取り組んでいる
「奉優会」と「若竹大寿会」からは、実際にキャリア段位制度に取り組んでいる法人として、アセッサーや認定者へのアンケートから得られた、段位制度の評価と課題、そして提言が報告されました。また、「きたおおじ」からは、自法人で取り組んでいる新人育成の仕組みについての具体的な説明があり、シルバーサービス振興会からは、「介護キャリア段位制度の今後の事業運営に関する意見」として、「制度及び実施体制」や「事業の課題」について発言がありました。そして、静岡県からは、施設体験やケアフェスタの開催、給与モデル参考例の周知など、県が主導となり行っている介護人材の確保対策事業の紹介がありました。
これらの報告に対して、村上副事務局長はキャリア段位制度が処遇改善や人材確保につながる仕組みの在り方について、3つの団体に質問をしました。また、10月20日に開催された『平成27年度評価者(アセッサー)講座』に傍聴参加した所感を次のように述べると同時に、アセッサーの技能の維持向上について、厚生労働省に確認をしました。
「この講習をすべての介護職員が受講すれば介護の質の向上が推進されるのではないか、と感じた。質の確保の観点から、アセッサーの資格取得後のフォローアップやアセッサー資格の更新制の有無を教えていただきたい。更新制があることによってレベルが維持されると思うからだ。」
これに対して厚生労働省は、「更新制については、内閣府が段位制度を所轄している時に議論に上ったが、その後進展はしていない。現在のところ更新制は取り入れていない。」と回答しました。
NCCUはキャリア段位制度を支持する立場から、サービスの質の向上と処遇の改善に視点を置いて、これからも検討会の議論に参加していきます。
次回、第3回委員会は、12月10日に開催される予定です。
ヒアリングとその後の意見交換を通して、これからの検討会における議論のポイントを探りました