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とりくみ Labor policy / Political action

厚労省 介護保険部会で2号保険料の総報酬割を議論 河原政策顧問が発言

2011年11月1日掲載

10月31日、厚生労働省社会保障審議会介護保険部会の第39回会合が開かれ、委員を務める河原四良政策顧問が出席しました。

この日は、前回示された3つの検討項目のうち、第2号保険者に対する「介護納付金の総報酬割導入」について議論を行ったほか、給付見直しに関する論点として、厚労省から、要支援者の利用者負担・ケアマネジメントに対する利用者負担・一定以上所得者の利用者負担・多床室入居者の室料負担・低所得者への補足給付における資産等の勘案──などの案が示されました。これらは昨年の介護保険部会で議論した内容ですが、社会保障と税の一体改革の方向性を踏まえ、今回改めて提示されたものです。

河原政策顧問は、「本日は介護保険料の総報酬割が最重要テーマと捉えているので、それについて意見したい」と述べた上で、次のように発言しました。
「借金の上に社会保障が成り立っている、との藤井民主党税制調査会会長の刺激的な発言や、今、介護保険制度がおかれている財政的状況を考えると、この部会では、極めて現実的に対応できる、あるいは即応できる方策を見つけ出すことが求められていると思う。こうした認識の下では、総報酬割は健康保険制度との関係からも有力な選択肢になると考える。
 ただ、総報酬額が高い健保組合の方たちとの公平性を考えると、サービス利用者で比較的所得の高い方には応能負担をお願いするなどの対応も必要ではないか。1号保険料も応能負担的であることから、サービス利用者にも応能負担の考えを適用することは必ずしも間違いとは言えないと思う」。

また、総報酬割導入と介護職員の処遇改善が短絡的に結びつけられたマスコミ報道について、「介護現場で働く者の自信と誇りの観点」から厚労省事務局に対し、次のように求めました。
「そもそも総報酬割の議論は、限られた財政の中で介護保険制度の機能を維持・充実させるために、どのようにして財源を確保し活用するか、という話であるはず。メディアを前に話をされる際は、その活用の一つが人材確保策のための処遇改善である、と筋道を立てて伝えていただかないと、総報酬割を導入した場合に負担増となる健保組合の方から、介護に働く私たちの仲間が疎ましく思われかねない。事務局の方も十分に配慮していただきたい」。
これに対し、事務局は「ていねいに説明することを心掛ける」と答えました。

同部会は今後、11月15日に第40回、11月24日に第41回の会合を開く予定です。

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一体改革の方向性を踏まえ、給付と負担についての議論が進んでいます

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