2月28日(金)、NCCUは新型コロナウイルス感染症の対策として組合員の勤務する全国4,043の介護事業所を対象に「新型コロナウイルスに関する緊急アンケート」を行いました。
アンケートの中間報告では、介護事業所として日常的に必要な衛生用品(マスク、消毒液、使い捨て手袋等)の入手が困難な状況であり、新型コロナウイルス発生の有無に関係なく、介護サービス事業所として日常的に継続している感染対策を行うことができない事態となっていることが判明しました。
そこでNCCUは、医療・介護・福祉等の現場に優先的に必要な衛生用品が行き届くよう、田村まみ参議院議員、政治顧問である山井和則、柚木道義両衆議院議員、森本真治参議院議員にあて、アンケート結果とNCCUの見解を送付、説明しました。
3月3日(火)、国会の議論の場が参議院に移っていることもあり、NCCUは田村まみ参議院議員の秘書、さらには森本真治参議院議員と面談し、介護業界の切迫した状況を伝え早急な対応を要請しました。
森本議員からは「来週本会議で税の関係の質問に立つが、今回の件について触れられるようであれば是非発言をしたい」との回答をいただきました。
また3月4日(水)、参議院予算委員会が行われ、田村議員より要請を受けた石橋通宏参議院議員が質問に立ち、NCCUの緊急アンケート中間結果をもとに、介護現場でのマスクや消毒液等の衛生用品不足により業務に支障が出ている現状を訴えました。
「NCCUが行った『新型コロナウイルスに関する緊急アンケート中間結果』において、回答した介護事業所の2割がマスクの在庫がすでにないと回答。訪問介護事業所に至っては3割がすでにないと回答している。何とか緊急措置してほしい」
答弁に立った加藤厚生労働大臣は「現在、各自治体に調査を行っている。高齢者施設等の衛生用品の不足状況についても具体的に把握するように求めており3月6日までに回答をもらうことになっている」と回答。
しかし石橋議員は対応の遅さを指摘し「NCCUの調査結果では、都道府県からの調査が『まだない』と多数の事業所が答えている。国民生活安定緊急措置法の活用を視野にいれながら医療や介護の現場、学童保育などに優先的に供給いただきたい」と政府の調査が迅速に行われていない現状についても触れ、改めて感染リスクが高い現場への衛生用品の供給を求めました。
加藤厚生労働大臣は「マスクの生産能力は上がってきている。都道府県からの調査結果を踏まえ、感染者病棟等に優先的にマスクを支給している仕組みを、医療や介護、保育所等も対象にできるように物流の問題も含めて調整している」と回答しました。
最後に石橋議員は「残念ながら対応が遅すぎる。介護現場では悲鳴が上がっている。緊急の対応を全力でやっていただきたい」と強く求めました。
田村まみ参議院議員の秘書(写真・上)
森本真治参議院議員(写真・下)に早急な対応を要請