5月11日、連合の『医療・介護フェス2019 ~安心と信頼の医療と介護 中央集会~』が東京・千代田区の日本教育会館で開催され、連合傘下労組の医療・介護現場で働く組合員など約500名が参加。NCCUからも22名が参加し、東海総支部の組合員が介護現場からの報告を行いました。
開会にあたり神津里季生連合会長は、次のように挨拶しました。
「医療介護の問題は、長寿社会・少子高齢社会を展望する際に欠くことのできない問題だ。ご承知のように財政の制約が大きい中で、負担に目を背けたままの政治が続いている。支出を抑制する議論は相当あるが、『角を矯(た)めて牛を殺す』ようなことをわが国はやろうとしているのではないかという懸念もある。今後をどう展望していくのかという考えを抜きにした議論はあり得ない。今日の主役である皆さんには、この集会の趣旨を汲み取って参加してほしい。お互いの認識を強化し、連帯を深めていこう」。
続いて、医療と介護、それぞれの分野から講師を迎え、講演が行われました。櫃本真聿氏(四国医療産業研究所所長)は『地域包括ケア時代の医療と介護』とのテーマで、課題解決型の医療介護ではなく目的志向型・目的達成型への意識転換の必要性を講演。菊地雅洋氏(北海道介護福祉道場・赤い花代表)は、『利用者に選ばれる介護とは』のテーマで、理想の介護論から制度論までを具体事例も交えながら講演しました。
その後、『地域包括ケア』を主題にパネルディスカッションが行われ、介護現場を代表してNCCUの吉住仁志さん(東海総支部)が登壇。自身の勤務施設が多職種連携の拠点として機能していることや、地元住民にも開かれた場として地域に根付いていることなどを報告しました。
パネルディスカッションに介護現場を代表して登壇したNCCUの吉住仁志さん
最後に、満場の拍手で採択したアピール文が厚生労働省保健局医療介護連携政策課 宮崎敦文課長に手渡され、閉会しました。
なお、この集会は、医療と介護の連携強化に向けた課題共有と相互理解を目的として1997年から毎年開催されており、今回は例年とは少し趣向を変え、新たな試みも取り入れられました。SNSを使ったリアルタイムでの質問受け付けや、ミニライブのほか、午後の休憩時間にはNCCU政策・労働条件担当の林おりえさんが『いきいき百歳体操体験会』のインストラクターとして登場。介護予防にも効果的とされる体操を笑顔で指導し、参加者の体をほぐしました。
(写真・左)『いきいき百歳体操』を会場みんなで体験
(写真・右)介護の仕事をしながら音楽活動も行っている清水わかなさんのミニライブも行われました