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介護保険部会が議論を再開。国民会議報告書の内容等を受け、河原顧問が発言

2013年08月29日掲載

8月28日、厚生労働省社会保障審議会介護保険部会の第46回会合が開催され、委員を務める河原四良NCCU顧問が出席。「社会保障制度改革 国民会議」が安倍総理に提出した報告書の内容などを受け、いよいよ介護保険制度改革の具体的な議論が再開されました。
この日の議題は、『社会保障制度改革国民会議報告書と法制上の措置(制度改革の工程表、いわゆるプログラム法案)の骨子について』と『地域包括ケアシステムの構築に向けて』の2本でした。

まず、国民会議報告書の内容について、河原顧問は、「『すべての世代を対象とし、すべての世代が相互に支え合う仕組み』等の方向性は肯定的に受け止めた」と述べた上で、『低所得者・不安定雇用の労働者への対応』に対しては「労働組合の視点からも重視する」と前置きし、次のように発言しました。
「低所得者や不安定雇用の増加は税収の落ち込みを招き、これは社会保障を支える財源とも関係している。不安定雇用を生み出し続けてきた国の責任も大きいのではないか。なぜそのような労働者が拡大していったのか、分析を掘り下げて社会保障制度改革につなげるべきである」。

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介護保険制度改革の議論の場に
河原顧問・政策主幹が参加しています

また、『介護職員等の人材確保』については、「報告書では、処遇改善やキャリアパスの確立に少し触れられているものの、この記述では、重要な視点が踏み込み不足で非常に残念。地域包括ケアシステムを構築するにあたって介護人材の不足が懸念されている中、人材についてもっと踏み込んで記載しても良かったのではないか」と意見しました。

国民会議報告書は、『地域包括ケアシステムの構築』を『21世紀型のコミュニティの再生』と称し、介護保険制度改革の最大の課題と位置づけています。
この点について河原顧問、「介護保険制度改革の要となる地域包括ケアシステムを、国民にもっと周知し、理解と協力を仰ぐことも必要」と指摘。これに対し、厚労省事務局から、「ご指摘の通りで、各地のセミナーや講演会等での説明を続けているが、今後も国民の理解を仰ぐ取り組みを進めていく」との回答がありました。

市町村が策定する『介護保険事業計画』は、2015年度~2017年度の第6期以降、2025年度に向け『地域包括ケア計画』との位置づけで推進されます。
河原顧問はこの位置づけに理解を示し、さらに「市町村が策定する介護保険事業計画に人材確保のための記載を充実させることももちろん賛成する」と発言しました。
ただし、介護現場ではご利用者やご家族のルールやマナーの問題によるトラブルが起こっており、労働意欲の減退や離職にもつながっています。こうした現状を踏まえ、河原顧問は、次のように求めました。
3年前にも要望した通り、介護保険事業計画には、ご利用者やご家族の『保険を利用するにあたっての守るべきルールの啓発』も追加するべきで、その啓発活動は市町村の責務において実施すべきと考える」。

介護保険制度改革は、国民会議でも議論され、その報告書を踏まえたプログラム法案の骨子は閣議決定もされています。
もちろん、同部会でも一昨年から議論を重ねてきており、制度改革はいよいよカタチになろうとしている段階です。
河原顧問は、こうした制度改革の流れに触れ、「方向性は定まったのだから、今後は、真に介護サービスを必要とする人の自立や介護予防に役立てるよう、また必要なサービスの利用抑制につながらないよう、着地点に向けて互いに知恵を出し合う議論が必要ではないか」と呼びかけました。

同部会は11月末までにあと8回の予定で開催され、精力的な議論が重ねられます。
次回は、『生活支援、予防給付等』『認知症施策の推進』『介護人材の確保』のテーマで9月4日開催予定です。

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いよいよ介護保険制度改革の具体的な議論が再開されました

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介護保険制度の今後を左右する同部会での議論には、報道各社も注目しています

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