12月20日、内閣府の「実践キャリア・アップ制度 介護人材ワーキング・グループ(WG)」の第2回会合が開催され、委員を務める河原四良政策顧問が出席しました。
この日は、前回示された主な論点の中から、「必要となる知識・スキルとその評価システム」などについての意見交換を行いました。
議論の口火を切った河原政策顧問は、まず、内閣府が進めようとしている実践キャリア・アップ制度と、厚労省で検討している介護人材の養成の在り方の関係について触れ、「双方の関係やジョイントの仕方などについての具体的なイメージが示されなければ、このWGにおける議論は進みにくいのではないかと危惧している」と意見しました。
その上で、この日の論点を踏まえて次のように発言しました。
「平成16年に厚労省は、『介護職員について、将来的には介護福祉士を基本とする』との方向性を打ち出している。その方向性に変更があったとは聞いていないので、国家試験で求められる介護福祉士の知識とスキルをキャリア段位の真ん中に置けば、その後の展開がしやすくなるのではないかと思う」
また、実践キャリア・アップ制度の評価のあり方に対しては、「それぞれのキャリアについては、だいたいの実力レベルではなく、より具体的に、その人の“わかる・できる”の実力度が明確に評価できるシステムでなければ意味がないのではないか」と発言し、さらに、「介護職員の人材の質そのものの向上につながる評価システムが欲しい。特に他人の生活に直接関わっていく介護職員は、人間力や社会力といった力を養う必要もある」と述べました。
さらに河原政策顧問は、WGの議論の中で使われている用語について配慮を求め、例えばキャリアラダーとキャリアパス、キャリア・アップ制度とキャリア段位制度などのように、同様の意味を持つ言葉は極力統一するよう求めました。
内閣府の介護人材WGは今後も継続開催され、介護人材の実践キャリア・アップ制度についての議論を進めていくことになっています。
内閣府ワーキンググループの議論は、来年も引き続き継続されます