8月30日、第30回社会保障審議会介護保険部会の会合が開かれ、委員を務める河原四良会長が出席しました。
今回は、区分支給限度基準額を含む要介護認定について、ケアマネジャーの中立性・独立性の確保について、認知症者への支援のあり方などが論点に挙げられ、それぞれ活発な議論が交わされました。
要介護認定のあり方について河原会長は、昨年のNCCUフォーラムで集約した組合員の声として、「予防と要介護を行き来したり、サービスが使える使えない等複雑で、利用者が混乱している。また、同じ介護度の利用者を比べても状態があまりに違うことが多い。ダンスを軽快に踊れる人も車イスの人も、同じ要介護2だったなどの現場の実態がある」と訴え、次にように発言しました。
「働く者の意見を分析すると、ケアプランは認定区分別に立てられるべきではなく、利用者の状態や居住環境等を考慮して立てることが本質的であり、それが本来あるべき姿。財源等の課題を解決するまでは、本質的なあるべき姿を睨みつつ、くくりを広くシンプルにした3区分程度が現実的ではないかと考える」。
また、ケアマネジャーの中立性・独立性については、「ケアマネが独立できない・しないのは、給料水準が独立するのに耐えられないということよりも、むしろ月々の収支が不安定な状態で、独立には相当の不安があるからだと思う」と指摘。収入の安定に向けた対策や、従来の公正・中立のための対策強化を求めた上で、「介護保険制度の要と言われながら、未だに国家資格でないのは、実に不思議な感じがする。資質の向上や中立性・独立性のあり方を論じる前に、この素朴な疑問を解決することが先決ではないか」と述べました。
次回の介護保険部会は、9月6日の予定です。
河原会長は、働く者の声として、NCCU組合員の意見等を発言しました