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「文書負担の軽減が現場で実感できるレベルでの実現を」 第94回介護保険部会にて染川会長が発言

2022年6月1日掲載

5月30日(月)17:00~19:00、「第94回社会保障審議会介護保険部会」がWeb会議で開催され、染川朗会長が出席しました。

【議題】
1.地域包括ケアシステムの更なる深化・推進について
2.介護分野における文書負担等の軽減に係る議論の進め方について

染川会長は、議題1については、前回の発言 に引き続き「在宅介護サービスの限界点を引き上げる取り組みの必要性」を指摘。また議題2については、5月25日から29日に NCCUホームページで組合員を対象に行った緊急アンケートの結果 に基づき、次のように発言しました。

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■1.地域包括ケアシステムの更なる深化・推進について
定期巡回・随時対応サービスの利用者のうち48%は要介護度3以上の中重度者であること、小多機・看多機・居住系サービスの要介護度別割合は、看多機について、居住系サービスと比べても重度者の対応比率が高いことが示されている。これらのサービスは、当初の狙い通り、住み慣れた地域で在宅生活を続ける限界点を引き上げる為に、極めて有効なサービスとなっており、今後も充実していく取り組みが必要と考えられる。
しかし、第8期介護保険事業計画におけるサービス量等の見込みによると、2040年度推計値の在宅介護利用者474万人のうち、定期巡回・随時対応型サービス、小多機、看多機の利用者数の合計は24万8千人と、在宅介護利用者全体に占める比率はわずか5%程度にとどまるとなっている。まずは、これらのサービスが普及・定着せずに地域偏在している要因を分析し、全国一律のサービスとして定着するようサービスの普及促進策を検討することが急務であると考える。
検討にあたっては、夜間訪問要員確保のための安全確保対策や、看護師確保のため、医療機関に勤務する看護師と介護事業所に勤務する看護師間の賃金格差の解消も考慮していただきたい。

■2.介護分野における文書負担等の軽減に係る議論の進め方について
平成28年6月に閣議決定された『ニッポン一億総活躍プラン』の中に、ICT活用や作成文書量の半減などにより事務負担を軽減し、業務プロセスを改善すると明記された。
あらためて現場の状況を把握するため、5月25日から29日まで組合員を対象に緊急アンケートを実施した。有効回答人数214人のうち、介護保険制度上必要な文書の負担が軽減されたと感じていない組合員は155人・72.4%を占め、負担が軽減されたと感じている組合員は59人・27.6%にとどまっている。
また、負担軽減を感じていない理由としては、57.4%が「今までと変わらないから」、22.6%が「今までより負担が増えたから」と回答している。
このように、文書負担軽減の取り組みの成果は一部に限定され、介護記録などをはじめとした日常的に使用する文書や記録については進捗がないため、目指している全体の文書量の半減には遠く及んでいない。自治体ごとに求められる報告内容や文書フォーマットの標準化が進まないことが障害になり、例えば複数の自治体で事業展開している事業者が独自でICT等を活用して生産性向上を図ることが難しい状態も改善されていない。これらのことにより、現場が効果を実感できるに至っていない、ということがアンケート結果から明らかになった。
遅れていると言わざるを得ない現在の取り組みを挽回し、具体化することで、文書負担の軽減による生産性向上を人手不足対策やその要因である処遇改善にもつなげる必要がある。「簡素化」については文書量の半減という量的目標、「標準化」については自治体におけるローカルルールの解消、「ICT等の活用」については介護記録等にもおよぶ活用促進や導入支援策の充実というように、それぞれの視点で「成果を現場が実感できる」レベルでの実現を可及的速やかに進めるべきと考える。

この日の議論で染川会長が引用した緊急アンケートの結果は、ホームページでご報告すると共に、介護保険部会で今後展開される各論においても「介護現場の現状」を示す資料として活用していきます。ご協力くださった皆さん、ありがとうございました。


資料は第94回社会保障審議会介護保険部会|厚生労働省 (mhlw.go.jp)をご覧ください。

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