7月28日(火)、NCCU政治顧問の柚木道義衆議院議員はNCCUとの情報共有のため、NCCU本部を訪れました。同日行われる「感染実態解明 野党合同ヒアリング」に向けた介護現場の現状把握を中心に、踏み込んだ意見交換が行われました。
国は新型コロナウイルス感染予防を目的に介護施設等に布マスクを配布してきましたが、報道にもあるように、今後さらに8000万枚の布マスクを追加配布する方針を示しました。
これについて柚木議員は「これまで介護施設等に届けられた布マスクは、実際に使っている方は少ないと聞いている。再び布マスクが届くことについて介護現場の皆さんはどう感じているのか」と質問。NCCUは、組合員から寄せられている「布マスクではウイルスの感染を防ぐことができない」「洗う必要があり手間がかかってしまう」等の声を伝え「既に、不織布のマスクが手に入るため、ほとんど使っていないのが現状」と伝えました。
また、NCCUからの要望として「介護従事者のPCR検査にかかる費用を国に負担していただきたい」と訴えました。「現在、濃厚接触者は公費(無料)でPCR検査を受けられるが、そうでなければ1件あたり2万2,000円の検査費用を介護事業者が持ち出しで行っている」「介護業界は常に人材不足であり、介護従事者が感染してしまうことで介護サービスそのものが提供できなくなる。ご利用者の安全を守るためにも積極的な検査実施をお願いしたい」と現場の実態を踏まえ意見を述べました。
その午後、柚木議員は「第9回感染実態解明野党合同ヒアリング」に出席し、組合員の声を代弁して次のように厚生労働省の担当者に求めました。
「今日、介護団体・従事者団体に現状を聞いてきた。介護現場は、洗う手間がかかる布マスクは求めていない。不織布マスクが手に入るようになり、皆さん不織布マスクを使っている。『サイズも合わない布マスクは使わない』、これが現場の声です。現場の声を受け止めていただきたい。介護の現場がいま求めているのは、感染拡大を防止する為に積極的な検査を実施することです。現在、濃厚接触者ではないと検査は受けられないことから、介護事業者が検査費用を持ち出しで実施しているケースがある。そういうところにニーズがある。こんな400億500億をアベノマスクに使っている場合ではない。介護従事者の声をちゃんと聞いてください」。
また、同ヒアリングにはNCCU政治顧問山井和則衆議院議員も出席し、「布マスクの製造も配布も止めていただきたい」と求めました。その理由として山井議員は「介護施設のご利用者は布マスクを洗うことができないため、現時点でほとんど使っていません。介護職員もやはり不織布の使い捨てマスクを使っており、現時点でアベノマスクを使っている人はほとんどいない」と述べ、「私たちは現場の声を聞いています。使わないものに税金を使うのは本当に無駄なので、今からでも止められる部分は止めていただきたい」と強く求めました。
今日7月30日現在、一部では、厚生労働省が布マスク8000万枚の配布延期を検討しているとの報道もあります。NCCUは今後も組合員の皆さんの声を踏まえ、関係議員と積極的に連携しながら介護現場に本当に必要な対策を求めていきます。